motoE(モト・イー)とは、2019年からスタートして電動バイクによるロードレースです。世界最高峰のバイクロードレースmotoGPのヨーロッパグランプリと併催されます。
イタリアの電動バイクメーカー「エネルジカ・モーターカンパニー」が提供するマシンでワンメイクレースとして行われます。

motoEのレギュレーション

motoGPとレース形式が異なります。予選はEポールと呼ばれるワンラップアタック。決勝は5周から7周で周回します。motoGPが20週以上ですから半分以下です。これは、やはりバッテリーの容量によるもの。そのため、バッテリー残量を気にせず走れる周回になっています。ライダーは攻めの姿勢で走れるわけです。また、技術の向上によりバッテリー容量が大きくなっても変わらないと予想されています。理由は、motoGPと併催のため時間が取れないことと、若いファンが飽きないようにするためです。
現段階では、motoGPの電動バイク版という位置づけですが、スプリントレースとしてmotoGPとは異なる魅力を持ったレースになるでしょう。
また、起きてはほしくありませんが、レースに付きもののクラッシュの対応は、電気のスペシャリストである特別な事故処理チームが配置されています。

motoEの見どころ

エネルジカ・モーターカンパニーが2022年までマシンを供給する契約となっていることが決定しています。
1社からしか供給されていないため全チーム同じマシンでマシンの最高速は270km/hに達します。細かいパーツは任意で選択できるので、幅の広いセッティング可能です。重量がmotoGPのマシンの倍近くあるため、ライダーがアジャストするのは大変そうですが、電動バイクをどう乗りこなすのかも見どころの一つです。
ミッションがなく静音性の高いマシンにより、タイヤの音や風切り音など従来のレースにはないサウンドでレースが行われます。2020年は、ジョルディ・トーレス(ポンス・レーシング40)がチャンピオンを獲得しました。

motoE2021の暫定カレンダー

2021年は6大会7レースが予定されています。スペインのヘレス・サーキット‐アンヘル・ニエトで開幕。以降はフランス、スペイン、オランダ、オーストラリア、サンマリノの順番で開催されます。
motogp.comの有料パスを購入することで視聴が可能です。まだまだ歴史の浅いmotoEですが、これから規模が大きくなっていくことを期待しています。